「子どもには沢山のことに挑戦をして欲しい」と思うことがあると思います。
しかし日々の子育ての中で「子どものやる気がない」「やる気がなくてイライラする」そんなことありませんか?「自分でがんばって欲しい」と思って声をかけても、変化がないとイライラしますよね。
声かけなど様々な方法を試しても、子どものやる気が出ないのは「やる気がない」ではなくて、「やれなくて困っている」可能性が高いです。子どものやる気引き出すには「大丈夫だからやってみよう!」と応援するのではなく、「安心を作る」ことが早く解決できる方法です。
今まで700名以上の子どもと出会ってきた経験から、子どものやる気を作る方法を3つご紹介します。
その中からその子に合う方法を探して、沢山のことに挑戦する機会を作っていきましょう。
子どもの安心作りは、自立への第一歩です。
やる気を出すには「大丈夫やってみよう!」の声掛けはNG
子どものやる気が出ない時は、「やりたくない」と考えている可能性が高いです。
当たり前のように聞こえますが、抑えておくべき重要なポイントです。
「やりたくない」と言われた時に、返してしまいがちなのが「大丈夫やってみよう!」という励ましの言葉です。「やりたくない」に対して「やってみよう」は反対を示す言葉になってしまいます。
話し合い場面での反対意見とは違い、「やりたくない」と自分の悩み相談した時に真っ先に反対されるとどうでしょうか?
その経験を積み重ねていくと「自分の考えは違うんだ」と言う自己肯定感の低さにつながる可能性もあるので、まずはその子自身の気持ちに「共感」してあげることが大切です。
もちろん励ましの言葉が決して悪意がある訳ではなく、子どもを思って掛けた言葉であると思います。しかし今日から子どもが「やりたくない」と考えている時には、励ましの言葉ではなく、共感の言葉を掛けるように意識をしていきましょう。
この受け止めの有無で、その後の「やる気を作る」促しの効果が変わってきます。
みなさんも反対してくる人よりも、受け止めてくれる人の話を聞こうと思いませんか?
親子であってもこうした信頼関係の積み重ねが大切です。
子どものやる気を作る3つの方法とは?
周囲からは「やる気がない」「だらけている」と見えても、子どもは「やれない」ことを困っていたり、「もうやりたくない」と諦めてしまっていることが多いです。
まずは少し難易度を下げて「これなら出来そう」と思える状態を作り、「自分で出来た」の経験を積み重ねていくことが、やる気を作る近道です。
具体的な3つの方法をご紹介します。
補助グッズを使い「自分でできた」を増やす
最終的に「子どもが自分でやれる」ゴールに向けて、まずは補助がある状態から練習を始めることも有効です。
例えば
▶︎自転車に補助輪をつける
▶︎箸や鉛筆に補助具をつける
▶︎ひらがな書字で50音表の見本を見て書く
▶︎見本動画を見てピアノを弾く など
ゼロから頑張るのではなく、まずは補助グッズを使ってできるところから始めることが自信となり、次のやってみよう!につながっていきます。
目的に対して代用できる方法で行う
難しい時はそのまま頑張り続けるのではなく、代用できるものに変えることも必要です。
例えば
▶︎自分で着替えをするために、ボタンがなくゆとりのある服に変える
▶︎偏食がある時は、同じような栄養素が取れて食べやすい食材で代用する
▶︎自分の持ち物(手さげ)を持たない時は、肩にかける仕様にする など
このように「自分で着替える」「栄養を摂る」「自分で持ち物を持つ」など、子どもにして欲しい行動には何かしら目的があると思います。1つの手段にこだわって、目的が達成できなくなってしまうのは本末転倒です。
目的を整理して、それに対して子どもが取り組みやすい手段に変えてみることも大切です。
「ここならできる」という場所で行う
子どもが行動に移さないのは「できない」ではなくて「ここだからできない」ということもあります。
年齢が低いほど、想像する力がまだ弱いです。その分「ここでしたらどうなるのだろう?」と想像ができずに不安を感じることがあります。周囲に人が多い環境だと尚更です。
そこで、子ども自身が安心してできる場所を探すことが大切になります。
例えば
▶︎誰もいない別室
▶︎子ども自身が慣れている場所
▶︎部屋の隅(見る範囲が狭くなり安心しやすい) など
「ここなら安心できるよね」ではなく、その子の視点で安心できる場所を探していきましょう。
子どもがなかなか行動に移さないのは「子どもの努力が足りない」だけが原因ではありません。
「やってみよう」と思うには「できた」と言う経験も必要です。
ずっと失敗続きでは大人でも嫌になりますよね。
まずは子どもが安心して取り組める状態を作り、その中で少しずつ「できた」を積み重ねていくことが、自立するためには必要です。
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